月の光

女性はセックスで本当に興奮しているのか?~医学と心理から読み解く~

『セックス中にあなたは興奮していますか?』

そしてもうひとつ、こうも思っているはずです。

「女性も当然、セックス中は興奮しているだろう」と。

一方で「えっ?私は興奮してる…よね?」と、少し首をかしげた女性もいるかもしれません。

ここで私がお伝えしたいのは、

一方、男性は身体が反応すると同時に心も昂り、鼻息が荒くなるような興奮に包まれます。

この「身体と心のズレ」こそが、男女で大きく違うポイントなのです。

今回のブログでは、その理由を医学と心理、歴史の視点から深堀していきたいと思います(^^)/

女性はセックス中に興奮しない!

実際に、月の光をご利用くださる多くの女性とお話しをして、

この「興奮」のテーマに触れる度に、話が盛り上がります(*’▽’)

「女性あるある」の1つなんです!!

そして、皆さん一様に頷かれ、

「私もそうです!」「分かる~~!」と共感されます。

そう、

えっ???

どういいうこと??

女性はセックス中に、興奮しているのではなく、

つまり、

この「女性がなぜ本当に興奮できないのか」には、

体だけでなく、脳の仕組み・ホルモン・心理的な背景と歴史的な背景が大きく関わっています。

興奮とは何か?脳と身体の両面から読み解く

セックスにおける「興奮」とは、単に体が反応するだけのことではありません。

脳の中枢、神経の経路、ホルモンの分泌、そして感情の高まり——そのすべてが揃って初めて『本当の興奮』と呼べます。

男性の場合:心の興奮がそのまま身体に表れる

興奮のスタート地点

男性の性的興奮は、

まず「セックスしたい」という欲求や性的な想像、視覚的な刺激から始まります。

この 『心の興奮』 が脳の性欲中枢である視床下部に伝わり、スイッチが入ります。

同時に脳内の報酬系が働き、ドーパミンが分泌 されます。

ドーパミンは「快感」や「もっと欲しい!」という気持ちを高め、男性を一気に高揚させるのです!

勃起

そして次に、

視床下部の指令は自律神経を通じて陰茎に伝わり、
血管が広がって海綿体に血液が流れ込みます。

その結果、ペニスは反射的に硬くなります。

つまり、

勃起は『心の興奮』が身体に表れたサインであり、
の時点ですでに男性は心も身体も興奮状態に入っています。

射精経路

刺激がさらに強まると、脊髄を介した反射が働き、射精が起こります。

これはほとんど「自動反応」に近く、本人の意思に関わらずピークに到達する生理現象です。

このように男性は、心の興奮がそのまま身体の反応へ直結しやすい仕組みを持っています。

そのため、

「身体の反応」と「心の昂ぶり」が同時に立ち上がり、自然と 鼻息が荒くなるような興奮状態 に入りやすいのです。

女性の場合:身体は反応しても心は冷静

男性と違って、女性の性的興奮はとても複雑です。

身体は性的刺激に応じて反応しますが…

その反応が「心の興奮」に直結するわけではありません。

身体の反応

女性も性的刺激を受ければ、

膣分泌液が増える(濡れる)
乳首が硬くなる
脈拍や体温が上がる…

といった生理的な変化が起こります。

これはあくまで「身体の準備が始まった」というサインにすぎません。

心の状態は別物

多くの女性は、

身体が反応していても、『心の興奮=感情的な高まりや没頭感』 が伴わず、

むしろ冷静さを保っていることが多いのです。

「頭のどこかでは冷静に考えている」
「演技している自分に集中している」...

そんな状態のまま時間が過ぎていきます。

特に性交痛がある女性は、

「痛くないかな?」
「次にどんな体位になるのかな?」…

と不安が頭を占めてしまいます。

中には、

「お願い、早く終わって欲しい…」
「フェラチオ無ければな~~」

なんて思いながらセックスをしている方も結構多いと思います!

また、

セックス中は、別の人(好きな芸能人など)を妄想しながらっていう女性もいるんです (゜゜)!

つまり女性は、

身体は反応していても、脳が安心できる状態でなければ心の興奮は生まれません。

妊娠・出産が女性器の役割ということは、オーガズムは必須ではない?

男性の場合、『オーガズムと射精はセット』になっていて、
これはそのまま『生殖の役割=子孫を残すため』に直結しています。

つまり、

男性器の役割は「射精すること」です。
射精は、オーガズムとセットなので、男性器の役割の中にオーガズムも含まれています。

一方、

女性器の役割は『 妊娠と出産』 です。
妊娠は排卵・受精・着床が成立すれば可能であり、出産も含めて、そこにオーガズムは必須条件ではありません。

こちらにそれを立証した研究があります!

Masters & Johnson の研究

1960年代、産婦人科医マスターズと心理学者ジョンソンは、数百名の男女を対象に実験室で性行為やマスターベーションを行ってもらい、その反応を医学的な測定機器で記録しました。
心拍数や血圧、性器の変化まで詳細に観察し、人間の性反応を初めて科学的に明らかにしたのです。

この研究からわかったこと:
・女性のオーガズムは妊娠に必須ではない(生殖と切り離された現象)
・膣オーガズムと陰核オーガズムは同じ生理現象
・女性は複数回のオーガズムが可能

つまり女性のオーガズムは、男性のように「射精=生殖」と直結した機能ではなく、
快楽や親密さ、心のつながり に大きく関わる現象なのです。

男女の違いをまとめると

男性

心の興奮がそのまま身体に表れやすく、勃起は「心と体が同時に反応するサイン」。
射精とオーガズムは生殖に直結した機能として組み込まれています。

女性

身体は濡れるなどの反応を示しても、心は冷静なままで、
心の興奮には安心感や信頼関係といった心理的条件が不可欠。
さらにオーガズム自体は妊娠に必須ではなく、生殖とは切り離された現象です。

つまり、

男性は心と体が同時に高ぶりやすいのに対し、女性は身体と心の反応が一致しにくい。

進化論・DNAから見る性の役割の違い

人間の性のあり方を考えるとき、進化論やDNAの視点は欠かせません。

男性と女性は「子孫を残す」という目的は同じでも、その役割と戦略が根本的に違います。

危険が多い時代の生存戦略

昔の人類は、恐竜時代や猛獣が多い環境で生き抜かなければなりませんでした。

そんな状況で、セックス中、男女ともに完全に興奮状態に入ってしまったらどうなるでしょう?

周囲の危険に気づけず、襲われてしまえば子孫を残すどころではありません。

そこで自然が選んだ戦略はこうです。

男性は、
射精とオーガズムが直結しており、
子孫を残すために「すぐに興奮して短時間で精子を放出できる」仕組みを持った。

女性は、
常に素の状態で冷静さを残す必要があり、周囲の危険を察知して子どもを守る役割を担った。

つまり、

「男性=興奮」
「女性=冷静さ」

という性差は、生存と繁栄のための合理的な戦略だったのです。

そしてこの役割分担は、何千年・何万年という進化の過程でDNAに刻まれ、
今も私たちの反応に残っています。

現代は猛獣に襲われる心配もなく安心してセックスできる時代ですが、
人類の進化史から見ればほんの一瞬です。

だからこそ、

男性は「すぐに興奮しやすい性質」を
女性は「冷静さを保ちやすい性質」を

今も受け継いでいるのです。

精子と卵子 ― 興奮と数の戦略の違い

この進化的な役割は、精子と卵子の数の差にも表れています。

男性は、
一生涯で数十億以上の精子を作り続けます。
小さく数が多い「量の戦略」で、できるだけ多くの子孫を残そうとする仕組みです。

そのため、

男性は 興奮しやすく、すぐに射精できる ことが進化上の役割となりました。

女性は、
生まれたときに持っている卵子の数がすでに決まっており、その数は有限。
排卵に使えるのは生涯でせいぜい400〜500個です。

だからこそ、

女性は、限られた卵子を守る「質の戦略」を取り、
セックス中も興奮に没頭せず冷静さを残し、
相手を慎重に選ぶ 必要があったのです。

ちょっと一息、私のぼやき(笑)

男性はいいですよね~~。

羨ましい。。。。(~_~;)

子孫繁栄のために、興奮して、精子を次々に放出すれば『オーガズム』までセットでついてくる。

興奮とオーガズムと射精がワンパッケージなら、そりゃあ毎回のセックスも楽しいですよね!

この仕組みを自分の都合よく利用して、

「だから男性は女性遊びするのはDNAに刻まれている」
「浮気も仕方ない」
「風俗に行くのも本能だから」

なんて言い訳する男性もいますが・・・・

一方、女性はどうでしょうか?!!

ならば、進化の過程でもう少し、

女性にも「興奮とオーガズムのセット」をプレゼントしてくれてもよかったのになぁ……

なんて、思わず愚痴りたくなるところです(笑)

命がけの出産をする女性にこそ、興奮とオーガズムを女性器の役割に組み入れて欲しかった!

進化の神様!、平等じゃないですよ~~・・・・
女性にももう少しサービを下さいよ~~・・・・(笑)

脳科学で見る『女性が興奮できない理由』

「感じたいのに、感じられない」…

女性のこの背景には、気分や相性だけではなく、脳の働きが深く関わっています。

性の興奮とは、単なる刺激ではなく、
特に女性の場合は「脳の中の安全スイッチ」が入ってはじめて起こる反応なのです。

扁桃体:不安があると興奮をストップする

女性の脳で「不安や恐怖」を感じるときに反応するのが『扁桃体(へんとうたい)』です。

この扁桃体は、『命の安全』を最優先するため、
少しでも不安を感じると性的興奮を止めてしまいます。

つまり、

一方、男性の場合、

扁桃体の反応は不安よりも性的刺激に強く反応する傾向があります。

視覚や想像など、外からの刺激で容易に興奮スイッチが入るようにプログラムされています。

つまり、

女性は「安心しないと興奮できない」
男性は「刺激があれば興奮できる」

同じ状況でも脳の反応がまったく違うのです。

前頭葉:考えすぎると性感を遮断する

「理性」や「思考」を司る前頭葉も、興奮に大きく関わっています。

女性はこの前頭葉の働きがとても活発で、考えすぎると性感を抑えてしまいます。

「恥ずかしい」
「どう見えてるかな」
「太って見えないかな」
「ちゃんと感じているように見えてるかな」
「私、これで合ってるのかな」
「あそこの臭いだいじょうぶかな」…

対して男性は、

性的興奮時に前頭葉の活動が低下することが脳画像研究で確認されています。

つまり、

興奮すればするほど理性のブレーキが外れる。

女性は「理性が働くと感じにくくなる」
男性は「理性が外れると感じやすくなる」

ここでも「真逆の脳構造」が見えてきます。

自律神経の緊張:血流低下で感度が下がる

不安や緊張を感じると、脳が「危険!」と判断し、交感神経が優位になります。

これはいわゆる『戦う・逃げるモード』。

生き延びるための防御反応として、
心拍数や血圧を上げ、血液をすぐ動けるように筋肉や心臓へ優先的に送るのです。

その結果、生命維持に直接関係のない手足・内臓・性器などへの血流は後回しになります。

つまり、

脳が「今は生きることが最優先」と判断すると、

『感じるための場所』への血流が制限され、
潤いや膨張といった興奮の身体反応が起こりにくくなります。

ここでいう「膨張」とは、
クリトリス(陰核)や膣周辺の血流が高まり、わずかに勃起・充血する反応のことを指します。

この血流によって、膣壁はやわらかくなり、潤いが増し、感度も高まっていきます。

つまり、

女性の身体にも男性と同じように『勃起反応』があり、それが快感の土台となっているのです。

不安や緊張によって交感神経が優位になると、全身の血流が低下します。

特に性器周辺への血流が滞ると、こうした『興奮の身体反応』が起こりにくくなります。

これが、

一方で、安心・信頼を感じているときは、
副交感神経が優位になり、全身の血流が穏やかに広がります。

性器周辺の血流も増えて、温かさや潤い、感度が高まりやすくなります。

男性の場合は少し構造が異なります。

・勃起は副交感神経(リラックス状態)で起こり、
・射精は交感神経(緊張・興奮状態)で引き起こされます。

つまり、

女性はリラックスで性が開き
男性は刺激で反応できる…

ここにも、女性の「受け入れる性」と男性の「発する性」という進化的な役割の違いが表れています。

施術の現場から見える「脳と身体のつながり」

ここまで脳科学の視点から説明してきましたが、

実際に月の光の女性用性感エステをご利用される女性を施術をしていると、
本当に「脳の仕組みそのまま」だと感じます。

初めてご利用くださる女性は、ほとんどの方が強い緊張を抱えています。

「性感エステを受けるなんて、自分はおかしいのでは?」
「恥ずかしい」
「知られたらどうしよう」…

そんな思いや、誰に向けたものか分からない罪悪感を感じる方も少なくありません。

けれど、それは無理もありません。

私たち女性は小さい頃から、

「女性が性にオープンになるのは恥ずかしい」
「女性はつつましくあるべき」

そんな価値観の中で育ち、

『性を語ること=恥』という無意識のブレーキをかけてきたからです。

また、心のどこかで『性に蓋をする』ことが、当たり前のように刷り込まれてきました。

気持ちは高まっていても、身体が反応しない。

いわゆる「気持ちいいのに、身体がついてこない」...

『オーガズムがすぐそこまで来ているのに届かない』という不思議な状態になることがあります。

この現象こそ、まさに脳が「守るモード」にある証拠です。

安心が足りないと、脳は膣やクリトリスなど性感帯への信号をブロックしてしまうのです。

興味深いのは、

月の光の性感エステを2回目にご利用になると、多くの女性がこう言われます。

「前回よりもずっと感じました」「体の反応が全然違いました」と。

それは、1回目よりも脳が安心しているからです!(^^)/

施術者(髙森)がどんな人で、どんな雰囲気で、どんな施術をするのかをすでに知っているからです!

その「予測できる安心感」が、脳の安全スイッチをONにし、性感帯の感度を本来の状態へ戻してくれるのです。

まさに、安心が快感を呼び覚ます。

これが、

脳科学で説明されている「女性が興奮するための条件」を、現場で日々実感する瞬間なのです。

実は「気持ちよくなっていない」女性が多い

興奮≠快感

興奮とは、脳や身体が性的刺激に反応して「感じる準備」をしている段階のこと。
快感とは、その刺激を「心地よい」と脳が認識している状態を指します。

女性がセックスで本当の意味で興奮することは、とても難しいです。
そして、その先にある『快感』を得ることは、さらに難しいのです。

だから女性は、演技をするんです。

セックス中に本当に興奮しているのではなく、

多くの女性がしているのは、

「興奮しているフリをしている自分」に没頭することなのです。

つまり、多くの女性が実際には、

『演技としての興奮』にエネルギーを注いでいるということなんです。

そして、

女性が演技によって興奮を表現しても、

脳はまだ「快感の領域(報酬系)」に達していないことが多いのです。

演技が上手であっても、それは快感を得ている証拠ではありません。

女性がなぜ、セックスの時に演技をするのか?について詳しくこちらのブログに書いてあります。
是非、読んでみて下さい。👇をクリック
https://tuki-no-hikari.com/%e3%82%bb%e3%83%83%e3%82%af%e3%82%b9%e3%81%a8%e5%a5%b3%e6%80%a7%e3%81%ae%e6%bc%94%e6%8a%80/

まとめ

本当の興奮とは、単に身体が反応することではなく、

心が安心して、脳が『感じてもいい』と許可を出したときにだけ訪れる『解放』の状態です。

女性がその瞬間を経験できるようになると、

セックスは「相手のため」ではなく「自分のための時間」に変わります。

それは決してわがままではなく、自分の生命力とつながることなのです。

どうしてこんなに男女で不公平なのか…(~_~;)・・・

そう感じるのは当然です。

男性は、周りを気にせず、射精=オーガズムにまっしぐら。
視覚刺激ひとつで即座に興奮できるように脳が作られています。

いわば、セックスの快感を「楽しむために設計された」構造なのです。

それに対して、

女性は、周囲の空気を読み、相手を思いやり、
脳の前頭葉(理性)を働かせながらセックスをしています。

本能よりも理性が優先し、
目の前の男性が『集中して興奮できるように』…
まるで無意識に相手を守る側にまわっているような状態。

そのとき女性の心は、興奮や快楽から少し遠く離れた場所にいます。

自分の感覚よりも、相手の感情や反応を優先してしまう。

それが女性の優しさであり、同時に『感じにくさ』を生む構造でもあるのです。

女性の皆さん、どうか知ってください。

セックスの最中に冷静でいるのは、あなただけではありません!!

多くの女性が同じように、頭の中でさまざまなことを考えながら、
「感じたいのに感じられない」「自分だけおかしいのかな」と悩んでいます。

それは決して異常ではなく、あなたの脳と心が、『あなたを守ろうとしている』だけなのです。

安心したとき。
恥じらいがふっと消えたとき。
性を『汚れ』ではなく『自然』として受け入れられたとき。

そして、

「女性としての自分」を肯定的に感じられたとき。。。。

あなたの中の本当の興奮が、そっと目を覚ますかもしれません🌙

最後まで読んで下さいまして、ありがとうございます<(_ _)>💓💓

女性の性をサポートする『月の光』🌙
性セラピスト・カウンセラー/髙森由香💓

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