「男性脳と女性脳は本当にあるのか?」
あなたは、「男性脳と女性脳はあると思いますか?」
これは医学界でも長年議論され、今も意見が分かれているテーマです。
「ない」と断言する研究者
「ある」と主張する研究者
なぜ同じ脳を研究しているのに、ここまで意見が分かれるのでしょうか?
どちらも、科学的な立場から結論を出しており、
『どっちが正しいの?』と一般の方は混乱してしまいますよね。

実はこの違い、
『脳をどの基準で見るのか』によって結論が変わってくるのです。
脳の構造(形や大きさ)を中心に見ると、
男女差は小さく「ほとんど違いがない」と結論づけられます。
一方で、ホルモンの影響や神経の活動、遺伝子レベルの働きに注目すると、
男女の異なる特徴が多く見つかり「確かに性差はある」と結論づけられます。
これは医学界ではよくあること。
一つの視点からのみ臨床・研究し、結論を出すため、Aの視点では「ない」、Bの視点では「ある」となるわけです。
つまり──
「男性脳・女性脳はあるのか?」の答えは、基準の置き方によって変わる。
これがまず最初に押さえていただきたいポイントです (^^)/
では、詳しく書いて行きますね!!
の前に、少し、お知らせさせて下さい<(_ _)>
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「ない派」の見解──行動認知学・解剖学からのアプローチ
構造的には男女差はほとんど見られない
「ない派」の研究者たちは、脳の構造そのものを基準にしていることが多いです。

MRIや解剖学的研究によって、脳の大きさや部位の形状を比較したところ、
男女で明確な違いはほとんど見られない、と報告されています。
脳には大脳・小脳・脳幹といった大きな構造があり、
大脳辺縁系の視床下部・扁桃体・海馬といった部位もありますが、
位置や基本構造も基本的に男女共通しているとされています。
各部位の役割でみても、
・前頭葉は運動・言語・感情、扁桃体は恐怖や不安
・海馬は記憶の形成
など、性別による違いは報告されていません。
脳は「可塑性」を持っている
さらに「ない派」が強調するのは、**脳の可塑性(変化する力)**です。
人の脳は経験や環境によって常に変化し続けています。
したがって、
脳の違いを「男だから」「女だから」と決めるのは不適切であり、
育ちや環境による差の方が大きいというのがこの立場の考え方です。
行動認知学の立場:共通反応と社会化の影響
行動認知学では、脳の性差ではなく「共通の反応」や「社会的影響」で説明できると考えます。
■ 共通反応の例
たとえば「熊に遭遇 → 怖いと思う → 逃げる」という行動。
これは人間であれば男女問わず同じ反応を示す普遍的な行動です。
「男女の脳が同じ構造を持っているから、同じ行動をとるのだ」と「ない派」は説明します。
■ 社会化の例
「男の子は外で活発に遊ぶ」
「女の子はおしゃべりやお世話ごっこが好き」
といった違いも、脳の構造によるものではなく、
親や学校、社会的期待によって形づくられた行動傾向にすぎないとされます。
「ない派」の主張は、
👉 ない派の共通した考え方は、
**「性差ではなく、共通の脳構造や環境によって行動が決まる」**という考え方です。
つまり、ない派にとっては、
「脳に性差はない。見える違いは人間として共通の反応か、あるいは環境による個性にすぎない」
という結論になるのです。
実際の研究・論文例
四本裕子教授(東京大学、2021年)
「脳や行動の性差は、生得的な因果関係を示すものではなく、社会的・教育的要因の影響が大きい」と報告。
ダフナ・ジョエル博士(イスラエル・テルアビブ大学、2015年)
1,400人以上のMRIを分析した結果、「脳の性差は個人差の範囲内であり、明確に男女を分けることはできない」と結論。
安藤寿康教授(慶應義塾大学、2023年)
「男性脳・女性脳という言説は安直な二元論であり、脳構造の差は認知や行動の差に直結しない」と指摘。
「ない派」の結論と、私からのツッコミ
このように「ない派」の研究者たちは、
脳の構造的な違いはごくわずかであり、
行動や思考の違いは社会的・文化的な影響が大きいと結論づけています。
つまり、「男性脳・女性脳はない」というのが彼らの立場です。
……でも、ここでちょっと考えてみてください。(゜゜)

脳の構造や大きさが同じだから「男女差はない」と結論づけるのは…
極端に言えば、
腎臓や肝臓も男女でほとんど同じだから男女差は存在しないと言っているようなものです。
身体全体で見れば、臓器の形や機能が同じでも、
性ホルモンの影響を受けることで代謝や働き方には男女差が現れます。
脳も同じで、基本的な構造は共通していても、
ホルモンや遺伝子の影響を考えれば働き方は大きく変わるのです。
さらに、「環境や育ちによる差が大きい」と言うのであれば、
それはもはや性差ではなく、その人自身のキャラクターや個性の違いの話ですよね?!!

むしろ「構造が同じだから性差はない」という見解こそが、
今の多様性やXジェンダーといった議論に利用され、
性差そのものを存在しないことにしてしまう風潮を正当化しているのではないでしょうか。
私は「ある派」として、こうした点に強い違和感を持っています。
「ある派」の見解──ホルモン・神経・遺伝子から見える性差
性ホルモンが脳に与える影響
「ある派」の研究者たちは、脳は性ホルモンの影響を強く受ける臓器であることを根拠に、
男女の脳には違いがあると主張しています。
脳には男性ホルモン(テストステロン)、女性ホルモン(エストロゲン・プロゲステロン)を受け取る受容体が豊富に存在します。
分泌量の違いがそのまま脳の働き方に影響を与えるため、
構造が同じでも機能や反応には性差が現れるのです。
- 女性のテストステロンの分泌量は男性の約 10分の1
- 男性のエストロゲンの分泌量は女性の 約半分
さらに、
筑波大学・小川憲子教授(2016年)の研究では、性ホルモンが扁桃体や海馬といった脳の重要な部位に影響を与え、感情処理に男女の違いを生み出すことが報告されています。
👉 このように、脳の構造が同じでも、性ホルモンの作用によって働き方や反応に明確な差が現れることが医学的に証明されているのです。

ちょっと余談:性ホルモンの“やっかいさ”
ここで少し誤解されやすいのが、性ホルモンの呼び方です。
テストステロンは 男性の方が分泌量が圧倒的に多いため 「通称:男性ホルモン」
エストロゲンは 女性の方が分泌量が多いため「通称:女性ホルモン」
と呼ばれます。
けれども実際には、どちらも男女ともに体内で分泌されているのです。
さらにやっかいなのは、その分泌量が 環境や状況によって変動すること。
- 女性でも競争やプレッシャーにさらされると、テストステロンが一時的に増え「ボーイッシュな気質」が出やすくなる。
- 男性でも愛情や共感的な場面ではエストロゲンが増え「女性的な感受性」が強まる。
👉 この「変動性」があるからこそ、ボーイッシュな女性や繊細で女性的な感性を持つ男性が自然に存在するのです。
受容体の分布が示す「働き方の違い」
テストステロン(通称:男性ホルモン)受容体が多い部位:
扁桃体(感情の覚醒)、視床下部(性行動の動機づけ)、線条体(報酬系)。
エストロゲン(通称:女性ホルモン)受容体が多い部位:
前頭前皮質(判断・共感)、海馬(記憶・学習)、扁桃体(情動の調整)。
👉 これにより、男性は空間認知や素早い判断に強みを持ちやすく、女性は共感力や言語表現を得意とする傾向が生まれるのです。
受容体の分布が示す「働き方の違い」
この差だけでも、脳の働きが異なるのは自然なことです。
遺伝子がつくる性差

男性のXY染色体と女性のXX染色体の違いは、
生殖器の形成だけでなく、脳の発達や働き方そのものにも大きな影響を与えています。
Ptf1a遺伝子(2018年、国立精神・神経医療研究センター・筑波大学)
胎児期に視床下部で発現し、脳の性分化に関与することが明らかにされまっした。
このPtf1a遺伝子が働くことで、脳内の神経回路に男女で異なる特徴が形成されると報告されています。これは、脳部位自体の性差が「遺伝子によって生まれながらに設計されている」根拠の一つです。
SRY遺伝子(Rodriguezら、ペンシルベニア大学/モナッシュ大学研究)
男性のY染色体に存在する遺伝子で、中脳ドーパミンニューロンや黒質で発現し、ドーパミン合成や代謝を調節することが確認されています。
性分化だけでなく「脳機能に直接関与する遺伝子」であることを示す根拠です。
女性のXX染色体(小川憲子教授ら、筑波大学 2016年)
女性が持つ2本のX染色体には、記憶や感情処理に関わる遺伝子が豊富に存在します。
特に、性ホルモンの影響を受けやすい扁桃体や海馬の機能に関与することが報告され、感情処理や共感的な反応に女性特有の傾向を生む要因と考えられています。
👉 このように、性差は「後天的な環境」だけでなく「遺伝子 × ホルモン」の組み合わせによって、生まれた時点から脳の設計図に刻み込まれているのです。
神経回路の「使い方の違い」
脳の形や大きさに大差がなくても、
神経回路のつながり方や活動パターンには明らかな違いがあります。
Ingalhalikar ら(2014年、ペンシルベニア大学)の研究では、思春期から成人に至るまでの男女約1000人を対象に脳コネクトーム(神経回路のつながり)を解析しました。

その結果──
男性の脳は、右脳の前と後、左脳の前と後といったように、同じ側(右脳か左脳の内部)で前後を結ぶネットワークが強い傾向が確認されました。
👉 この特徴は、集中力や空間認知、シングルタスク(ひとつのことに没頭する力)を高める要因と考えられています。
女性の脳は、右脳と左脳を横断するネットワークが強く、両半球をつなぐ結びつきが豊かであることがわかりました。
👉 その結果、言語と感情を結びつけやすく、マルチタスク(複数のことを同時にこなす力)や共感的な思考が得意になりやすいと考えられています。
この研究は「脳の構造は同じでも、使い方に違いがある」ことを証明しています。
社会化以前にも現れる差──動物研究が示す「生まれつきの性差」
「ある派」を強く裏づけるのは、
教育や社会的な刷り込みを受ける前から性差が存在していることを示す動物研究です。
■ アカゲザルのおもちゃ実験(2008年、エモリー大学)
対象となったのは 成体のアカゲザル(オス24頭・メス21頭)。
研究者は人間の子ども用のおもちゃを提示し、オスとメスの遊び方を比較しました。
用意されたのは「車やボール(動きのある“男の子向け”のおもちゃ)」と「人形やぬいぐるみ(社会的対象の“女の子向け”のおもちゃ)」。
その結果──
オスは車やボールに長く関心を示し、メスは人形やぬいぐるみに触れる時間が長いという、はっきりとした傾向が観察されました。
■ チンパンジーの棒人形遊び(2010年、ハーバード大学・ベイツ大学)
野生のチンパンジーを14年間にわたり観察したところ、メスの幼体は木の棒を「人形」に見立てて抱えたり寝床に持ち込む行動が多く、一方でオスの幼体は棒を武器や遊具として扱う傾向が強いことが確認されました。
これは人間の女児が人形遊びを好む傾向と非常によく似ています。
動物研究が伝えるメッセージ
重要なのは、これらの動物は人間のように教育や社会的刷り込みを受けていないということです。
親が「男の子だから車で遊びなさい」「女の子だから人形で遊びなさい」と教えたわけではありません。
それでもオスとメスで異なる遊び方を自然に選んでいる──
この事実は、性差の根底には本能的・生物学的な要素があることを強く示しています。
👉 つまり、「男女の違いは教育や環境によって刷り込まれるだけ」というない派の主張に対して、
動物研究は強力な反論材料となるのです。
「ある派」の結論と私の立場
ここまで見てきたように、
ホルモン・遺伝子・神経回路・そして動物研究のいずれを取っても、
男女の脳には確かな違いが存在することが分かります。
もちろんそれは「優劣の差」ではなく、「異なる特性を持つ」という意味での差です。
脳は同じ構造を持っていても、性ホルモンや遺伝子の影響を受け、神経活動のパターンが変わることで、男女の思考や行動の傾向が異なって現れるのです。
私はカウンセリングや性教育の現場で、約7000人以上の女性やご夫婦と向き合ってきました。
その経験からも、
「男女の脳の違いを理解すること」こそ、
相互理解やコミュニケーションを円滑にする第一歩だと確信しています。
では実際に、
脳の性差「男性脳・女性脳」がどのように日常の行動や考え方の違いとして表れるのか?
ここからは、皆さんもきっと「あるある!」と共感できるような、
男女の脳の違いをいくつかご紹介していきます。
男女の脳差「あるある」──『べつに…』は怒っています!
沈黙に潜むすれ違い

恋愛や夫婦関係でよくあるのが、女性が黙り込んで「べつに…」と言う場面。
彼女や奥さんがいつもと様子が違う・・・
どこか不機嫌のようで、会話が無い・・・・
彼氏や旦那さんがその異変に気付き、
「どうしたの?」「何かあった?」
と聞くと・・・
彼女・奥さんが一言――「べつに…」
女性にとってこの沈黙や「べつに…」は、
実は 怒りや不満のサイン !!
なのに、男性は「本当に何もないんだな」と解釈してしまう。
その結果、女性は「察してくれなかった!」とさらに怒りが増してしまいます。
👉 この違いの背景には、男女の脳の働き方の差があります。
「理解」の方向が違う男女の脳

女性の脳は、白質が豊かで左右半球をつなぐネットワークが強いため、
**言葉にされない感情や背景を「察する」**ことを重視する傾向があります。
男性の脳は、灰白質が多く前後方向のネットワークが強いため、
**問題解決や行動の意味を「理解する」**ことに集中しやすい傾向があります。
女性が「べつに」と口にするのは、怒りや不満のサインでもあり、
同時に「私の気持ちに気づいてほしい」というサインでもあるのです。
一方、男性がスルーしてしまうのは「無視」ではなく、
脳の仕組み上、本当に気づけないからなのです。
つまり「べつに…」問題は、性格や愛情不足の問題ではなく、
男女の脳の違いがつくり出すすれ違いの一つなのです。
男女の脳差「あるある」──悩み相談が喧嘩に変わるワケ
「なんでそんなこと言うの?」の正体(女性の目線から)

女性の立場からすると──
悩みを打ち明けただけなのに、なぜか気まずくなる。
恋人や夫婦の間で、「相談が喧嘩に変わる瞬間」って、けっこうありますよね。
「ただ話を聞いてほしかっただけなのに…」
「なんでそんなこと言うの?」
「全然私の言ってること分かってくれてない!」
と心の中で叫び出し…
たまりかねて、
「全然、分かってない!」「なんでそんなこと言うの?」
と怒り出してしまう……
そんな経験ある方も多いのではないでしょうか?!?!
でも一方で男性からすると──
「彼女や奥さんの悩みを解決してあげたい!」
「助けてあげたい!」
との思いでアドバイスや解決方法を提案しただけ。
なのに、
「何も分かってない!」と怒られたり、
「もう、いい!」とキレられたり、
急に不機嫌になられたり……
男性にとっては、なぜこうなるのか、まったく意味が分からない。
このような女性の感情や態度は、
男性にとっては、まさに「永遠の謎」だと感じられてしまうのです。
「解決」より「共感」が欲しい女性の脳
女性同士の会話を思い浮かべてみてください。
「えー!そんなこと言われたの?」
「ひどいね~!」
「そうそう!」
「わかる~!」
こんなふうに共感の言葉が次々と返ってきますよね。

女性の多くは、実はすでに「どうしようもないこと」や「解決策」を自分で分かっているもの。
それでも話すのは、
愚痴を聞いてほしい
気持ちを共有したい
「それは大変だったね」と共感してほしい
こうした気持ちがあるからなんです。
実はこれ、脳の働き方と深く関わっています。
女性は、『前頭前野(感情の理解や共感を担う部位)や海馬(記憶・出来事の文脈づけ)』の働きが強いため、「出来事+気持ち」を結びつけながら話す傾向があります。
さらに、
女性の脳は左右半球をつなぐ白質ネットワークが発達しているため、言葉と感情をリンクさせる処理が得意です。
👉 だから女性にとって、共感のキャッチボールそのものが癒しであり、実は一番の解決策になるのです。
「解決モード」が作動する男性の脳
一方、男性の脳は「情報処理型」で、
問題を聞くとすぐに原因を探り、最短ルートで答えを出そうとします。

そのため、悩みを聞いた瞬間に「助けてあげなきゃ!」という本能的なモードがONになり、
「そんな人とは関わらない方がいい」
「つまりこういうことだよね?」
といった“論理的な答え”を返してしまうのです。
ここにも脳の特徴が関わっています。
男性は、『灰白質(情報処理を担う神経細胞が多い部分)の割合が高く、脳内の前後方向のネットワーク(前頭葉と後頭葉など)』が強い傾向があります。
そのため、出来事を「問題」として捉え、原因を特定して解決へ導くという直線的・合理的な処理に向いています。
また、
『扁桃体(感情の起点となる部位)』が刺激されると、感情よりも「行動」や「対処」へと切り替わりやすいのも特徴です。
👉 だからこそ男性は「共感する」よりも「答えを出す」ことに意識が向きやすく、女性からすると「気持ちを分かってくれない」と感じられてしまうのです。
まとめ──「悩み相談が喧嘩になる理由」
女性が悩みを話すときに欲しいのは「解決」ではなく「共感」。
一方で男性は「共感」よりも「解決」に向かいやすい。
これは性格の違いではなく、脳の仕組みの違いから自然に生じる傾向です。
女性の脳は「気持ちと出来事を結びつけて処理する」ため、共感や共有が最大の安心となる。
男性の脳は「問題を原因から解決に導く」よう働くため、合理的な答えを提示したくなる。

このすれ違いを知らずにいると、
「なんでわかってくれないの?」
「なんで怒られるの?」
という不満や戸惑いが積み重なってしまいます。
でも──これはどちらが悪いのでもなく、脳の性質の違いにすぎません。
互いの仕組みを理解すれば、無駄な衝突はぐっと減り、関係はもっと豊かで安心できるものになります。
結び──「男性脳・女性脳」は本当にあるのか?
今回のブログでは、医学的な見解として
『男性脳・女性脳』の「ある派」と「ない派」の両方についてお伝えさせて頂きました。
さらに日常でよくあるすれ違い
──『べつに…』や『なんでそんなこと言うの?』──
を例に挙げてみました。
男女の脳は違うことに対して、皆さんはどう思いますか?
私は『大人のための性教育』を行っている立場として、「男性脳・女性脳はある!」派です。

性教育は、生物学を基本にしています。
生物学とは──生き物の体や働きを科学的に解き明かす学問です。
例えば、男性と女性では、『遺伝子(XY/XX染色体)』が異なり、『生殖器(男性器・女性器)』など身体の基本構造にも違いがあります。
つまり、生物学は「人間の性差」を出発点としています。
そうした生物学的観点も踏まえてみても、
そもそも私たち人間は、小さな細胞ひとつひとつの遺伝子レベルで違いを持っています。
男性はXY染色体、女性はXX染色体。
基本の設計図が異なるのですから、
同じような形や構造を持っていたとしても、
その働き方や反応に違いが出るのは当然です。
さらに、脳には性ホルモンの受容体が豊富に存在します。
テストステロンやエストロゲンといったホルモンが、
脳の様々な領域に影響を与えることは医学的にも明らかになっています。
つまり、
脳は構造的には似ていても、
ホルモンや遺伝子の作用によって男女で異なる働きを示すのです。
だからこそ、私は「男性脳・女性脳はある」と考えています。
そして、

こうした男女の脳の違いや思考の傾向を理解することで、
異性との誤解や無駄な喧嘩はぐっと減っていきます。
「違いを知ること」が、男女のより良い関係づくりの第一歩になると信じています。
今後も、医学的根拠をもとに「男性脳と女性脳」をさらに深掘りし、
日常生活や人間関係に役立つヒントをお伝えしていきたいと思います (^^)/
最後まで読んで下さってありがとうございます💓<(_ _)>
女性の性をサポートする『月の光』
女性の性セラピスト・カウンセラー/髙森由香